基本お礼小ネタは三つです〜。最近は更新停滞中…。
『もしも…恭介が記憶喪失になったら・１』
恭介：「……困ったな…」
理樹：「あれ？どうしたの、恭介？」
恭介：「ん？――ああ、俺か？（おっと…こいつメチャクチャ可愛いな。俺を呼んだのか？って事は俺の名前は”恭介”か。こいつの言い方からして、俺とは友達――しかも結構親しい間柄、だな）」
理樹：「何？人の顔じっと見て…。寝惚けてる？」
恭介：「あ、いや…（さてどうするか。記憶喪失を相談したい所だが…。何だろうな、こいつには心配掛けたくないような…）」
理樹：「ほら、早く食堂行こう？真人達もう行っちゃったよ」
恭介：「……そうだな、行くか。（真人、か。一緒に飯を食う位の親しさなら相談しても問題ないな。よし、その真人とやらに話してみるか）」
『もしも…恭介が記憶喪失になったら・２』
理樹：「遅れてごめん」
真人：「おうっ恭介も一緒か……って何だよ！その頼りにしようと思ってたけど本人を見たら一瞬でこんな筋肉馬鹿に何を言ってもムダだと悟ったような諦めきった顔はよぉぉっ！？」
恭介：「…っ（こいつ、実は凄いなっ！？）」
理樹：「いやいや、どんな言い掛かりさ」
真人：「けどよー理樹っ」
理樹：「はいはい。ほら早く席座って。あれ、謙吾と鈴は？」
鈴 ：「あたしならここにいる」
理樹：「うわっ机の下で何やってるのさっ」
鈴 ：「うみゅー…だって猫が……あ！……逃げられた…」
恭介：「――（こっちが”理樹”で、こっちが”鈴”か…。しかしこの二人、可愛いな）」
理樹：「どうしたの、恭介？眉間に皺寄ってるよ？」
鈴 ：「ん？何だ馬鹿兄貴も一緒か」
恭介：「っ！（妹かっ！？）…り、鈴？」
鈴 ：「何だ」
恭介：「――お、お兄ちゃんと呼…」
鈴 ：「呼ぶかボケーっっ！」
恭介：「ぐはぁっっ！」
理樹：「……相変わらず懲りないね、恭介…。そんなに”お兄ちゃん”って呼んで欲しいの？」
恭介：「そりゃあ……（いや待てよ？…理樹でもいいんじゃないか？こいつすげぇ可愛いしな）。――理樹」
理樹：「何？」
恭介：「俺をお兄ちゃんと呼…」
鈴 ：「理樹に寄るな大変態ーーっ！」
『もしも…恭介が記憶喪失になったら・３』
謙吾：「遅くなったな。皆もう揃ってるか。…恭介、お前、その顔どうした」
恭介：「ちょっとな…」
鈴 ：「ふかーっっ！」
理樹：「り、鈴、落ち着いてっ」
謙吾：「何だ、鈴の顔面キックでも受けたのか？珍しいな、いつもはかわすだろう」
恭介：「まぁな…（こいつが謙吾か…。理樹と鈴には心配掛けたくないし、真人は当てに出来ない。となると、唯一頼れそうなのはこいつか）」
謙吾：「――ときに恭介」
恭介：「ん？」
嫌悪：「リトルバスターズロゴ入りバンダナを作ったんだが、どうだ？」
恭介：「…何？」
謙吾：「我ながら良い出来だぞ？リトルバスターズの皆でこれを頭に巻いて街へ繰り出そうじゃないか！きっと楽しいぞーっ！ひゃっほーいっ！」
真人：「相変わらず壊れてんなー謙吾っち」
理樹：「一度ネジが外れると、どんなに締め直しても弛みやすくなっちゃうんだね…」
鈴 ：「こいつ、元々ネジなんかなかったんじゃないか？」
恭介：「…色々重症だな…（はは…記憶喪失が軽症に思えてきたぜ…）」
『もしも…恭介が記憶喪失になったら・４』
恭介：「晩飯、美味かったな理樹」
理樹：「うん、そうだね」
恭介：「けど…理樹も鈴も、もう少し食わないと大きくなれないぞ？」
鈴 ：「もうお腹一杯だ。あれ以上は食えん」
真人：「よっしゃ、飯も食ったし、恭介。これからどうするよ？」
恭介：「そうだな…じゃあ、お前らの部屋で何かゲームでもやるか」
謙吾：「ふむ。人生ゲームあたりか？ルールはどうする」
恭介：「ルール、か…。そうだな、じゃあ――負けた奴は、”リトルバスターズ”の皆の事をどう思ってるか、一人一言感想を発表するってのはどうだ？中々興味深いと思うぜ？」
謙吾：「む…まぁ面白そうではあるな」
真人：「いんじゃね？」
鈴 ：「あたしもそれでいい」
理樹：「そうだね、僕もいいよ」
恭介：「よし。じゃあ決まりだな！（ま、とりあえず一番に負けなきゃOKだな。これで”リトルバスターズ”が何人いてどんな奴がいるのか大凡分かるだろ。この調子で、俺の部屋の場所とかも聞き出すか……）」
『もしも…恭介が記憶喪失になったら・後日』
恭介：「理樹っ」
理樹：「どうしたの、恭介」
恭介：「思い出したぜっ！一時はどうなる事かと思ったが…やっと全部な…！」
理樹：「？？何か忘れてたの？」
真人：「どーかしたのかよ、恭介」
謙吾：「何だいきなり。おかしな奴だな」
鈴 ：「きょーすけは元々おかしい」
恭介：「……。いや、だからな？…記憶…」
理樹：「記憶？」
真人：「筋肉？」
謙吾：「貴様は黙れ」
鈴 ：「何だ、きょーすけの記憶が筋肉になったのか？…きしょいな、お前」
恭介：「―――。やっぱ何でもねぇよ…」
理樹：「え、ちょっとどうしたの恭介っ！？」
恭介：「ちくしょー…お前らに俺の気持ちが分かってたまるかーーっ！」
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『もしも理樹が記憶喪失になったら・１』
理樹：「……あ、れ…？ここ、どこ…」
真人：「お、理樹じゃねぇか！んなトコで何やってんだ？」
理樹：「えっ…(だ、誰この大きい人っ…！)」
真人：「何だよ、しけった顔してんなぁ。そういう時はよ……」
理樹：「あ、あの…”しけった”じゃなくて”しけた”…」
真人：「やっぱ筋肉だろっ！」
理樹：「えっ…！？」
真人：「ほーら理樹も一緒に踊ろうぜっ！筋肉筋肉〜！」
理樹：「ひっ…！？」(理樹、一歩引いた後逃げ出す)
真人：「筋肉ワッショイ！――って理樹っ！？何で逃げんだよっ！待ってくれよ俺何か変な事したのかよぉぉぉーー！？」(ズダダダーッ！)
『もしも理樹が記憶喪失になったら・２』
謙吾：「ん？あれは…理樹と真人じゃないか。お前たち何をやって…」
理樹：「うわぁぁぁーーんっ怖いよぉぉっっ！」(ダダダダダー！)
真人：「待てよぉぉ〜待ってくれよ理樹ぃぃ〜っ！」(ダダダダダー！)
(片手を挙げた笑顔の謙吾の前を二人が素通り)
謙吾：「――――フッ。そうか…二人とも……新手の遊びかっっ！よーし俺も交ざるぞーっ！ひゃっほーーいっ！」(ズダダダダー！)
『もしも理樹が記憶喪失になったら・３』
真人 ：「待てよっ何怒ってんだよ理樹っ！？よく分かんねぇけど謝るからよっ！何なら筋肉分けてやるってっ」
謙吾 ：「はっはっは！たーのしーなぁっ！ところで理樹っこれはどんな遊びなんだ？」
来ヶ谷：「フハハハハハハハ！可愛いものが逃げると追いたくなるのは人の性というものなのだよっ少年っ！」
理樹 ：「うわぁぁぁんっなんか怖い人が増えてるしぃぃっ！？誰か助けてよぉぉっ！」
恭介 ：「ちょっと待ったぁぁ！」
真人・謙吾・来ヶ谷・理樹：「「「「っ！？」」」」(四人急停止)
恭介 ：「お前ら、理樹一人に鬼三人はフェアじゃないだろ。遊びだってちゃんとしたルールに則ってやらなきゃな」
鈴 ：「何だ、お前らもきょーすけに用事か？」
謙吾 ：「む？いつの間にか三年の教室へ来ていたのか…追いかけっこに夢中で気づかなかったな」
来ヶ谷：「鈴君は恭介氏に用事か？」
鈴 ：「放課後モンペチを買いに行くから、その代金を貰いにきた。お前らは追いかけっこか？」
来ヶ谷：「うむ。多分そうだと思うが、――どうだろうな」
恭介 ：「何だそりゃ。理樹を皆で追いかけてたんだろ？廊下の向こうから凄い地響きがするから何かと思ったぜ」
真人 ：「だってよ、理樹が逃げるからよぉ…」
恭介 ：「なるほど。じゃあ理樹は逃げる側希望か。よーし、鬼になりたい奴は？」
来ヶ谷：「私はもちろん鬼希望だ。…フフフ…」
理樹 ：「っ(ビク)」
恭介 ：「他には？」
真人 ：「俺は……理樹が逃げるから追いかけたんだけどよ、そういや何でだっけか」
恭介 ：「逃げる者を追いたくなる、か。どうやらお前には鬼の素質が眠っていたようだな…よし真人。お前も鬼だ」
真人 ：「そ、そうか俺には鬼の素質があったのかっ！何かすげぇな俺っ」
恭介 ：「じゃ、来ヶ谷と真人が鬼チーム。謙吾と理樹と鈴が逃げる側な」
鈴 ：「うにゃっ！？あたしもやるのかっ！？」
恭介 ：「そりゃそうだろ。四人だとバランスを取るのが難しいしな。これでフェアな勝負が出来そうじゃないか。なぁ、理樹！」
理樹 ：「え、あの、あの………ええと、だ、誰？」
恭介 ：「――――」
真人 ：「すげぇ、恭介が素で固まってんの初めて見たぜ…」
謙吾 ：「これはレアだな」
来ヶ谷：「ふむ。少年も中々やるな。これは恭介氏に喧嘩を売ったという事か？」
鈴 ：「きょーすけ。お前、何か理樹を怒らせるよーな事したんだろ」
恭介 ：「してねえよっっ」
『もしも理樹が記憶喪失になったら・４』
恭介 ：「急に”誰？”なんて真顔で冗談言うから、さすがの俺もちょっと驚いたぜ。はは、一本取られたな。訳分からんポイント十ポイント獲得だ。凄いじゃないか、理樹」
理樹 ：「や、あの…冗談じゃぁ」
恭介 ：「けど、そういう冗談は結構きついな。次からはもうちょっと笑えるネタで頼む。な？」
(恭介、何気なく理樹の肩を叩こうとする)
理樹 ：「わっ！？(ビクっ)」
恭介 ：「――り、理樹…？」
真人 ：「うおっ理樹が恭介の手ぇ避けたぜっ！？」
謙吾 ：「う、うむ…俺も見た。恭介、お前本当に理樹に何をしたんだ？」
鈴 ：「さっさと謝れ、このボケっ」
恭介 ：「何でだよっ何もしてねぇよっ」
来ヶ谷：「ほう…これはもしやアレか。常日頃の溜まったムラムラに耐えかね、思い余った恭介氏が遂に理樹君を襲ってしまい、その翌日の今日、といった所か…」
真人 ：「――恭介。悪いけどよ、本気で一発殴らせろ」
謙吾 ：「せめてもの情けだ。一太刀であの世に送ってやろう」
鈴 ：「……死ね」
恭介 ：「うあぁぁぁぁ〜っ！？」
『もしも理樹が記憶喪失になったら・５』
理樹 ：「あの、ごめんね…えっと恭介、さん？」
恭介 ：「…あー、いや恭介でいい。――もしくは恭介おにいたん！でもいいが」
理樹 ：「…おにいたん？」
恭介 ：「ぐはぁっ！」
来ヶ谷：「がはぁっ！」
謙吾 ：「ぶはぁっ！」
鈴 ：「お前らきしょいわーーっ！」
真人 ：「こうして見るとよ、俺って結構マトモだよな…」
恭介 ：「さ、さて…理樹が記憶喪失ってのが判明した訳だが――問題はどうするか、だな」
理樹 ：「どうするかって…何が？」
恭介 ：「そりゃお前、どうすれば治せるかを皆で話し合うんだよ」
真人 ：「俺その方法知ってるぜっ！びっくりさせりゃいんだよな！」
謙吾 ：「それはシャックリを治す方法だ、馬鹿者」
来ヶ谷：「まぁ、それとは意味が違うが、ショック療法、というのは手かもしれんがな」
鈴 ：「あーアレな。うん、知ってるぞ。勿論知ってる」
恭介 ：「ショック療法か？けど実際問題、例えば何をする？」
来ヶ谷：「ふむ。――恭介氏、理樹君を襲ってみろ」
恭介 ：「――――はぁっ！？」
来ヶ谷：「はっはっは。私も訳分からんポイント獲得か？それはさておき、記憶を失った原因を再現、というのはまずは基本だろう」
真人 ：「成る程！さすが来ヶ谷だぜ」
謙吾 ：「それで理樹の傷が深まる心配はないのか」
鈴 ：「……こんな変態の兄なんかいらん」
恭介 ：「って何気にさっきの誤解解けてねぇのかよっ！」
『もしも理樹が記憶喪失になったら・６』
来ヶ谷：「では、理樹君に失くした記憶を話して聞かせる、という手を使ってみるか？」
真人 ：「俺らの事も分かんねぇんだよな？じゃぁ、俺らの事からか？」
恭介 ：「まぁそういう事になるか。――理樹。お前はな、小さい頃から目茶目茶可愛いかったんだぜ？ま、今でも可愛いが。俺の後いっつもくっついてたな。でもって鈴とは将来結婚の約束まで――」
鈴 ：「何てきとーな事吹き込んでるんだっこのバカ兄貴っ！」
理樹 ：「え？違うの？」
鈴 ：「違う。理樹と結婚の約束出来たのは、きょーすけだけだ。…あたしは断られた」
理樹 ：「えっ！？」
真人 ：「そういや俺も断られたな…」
理樹 ：「ええぇぇっ」
謙吾 ：「――俺も…正式に申し込んだが、断られたな…くっ…」
恭介 ：「ああ…そういや俺以外は断られたんだっけか。好きな人一人としかけっこんしちゃダメだから、とか可愛い事言ってたよなぁ…。なぁ理樹！」
真人 ：「ちっくしょうっ…俺やっぱもう一回プロポーズするぜっ！」
謙吾 ：「――理樹、俺ももう一度正式に申し込むぞっ！」
理樹 ：「や、あのっそれって小さい頃の話なんだよねっ…？」
来ヶ谷：「小さい理樹君と結婚か………ああ、エロイっ…！」
理樹 ：「いやいやいやっ！？」
鈴 ：「お前ら…理樹に寄るなーっ」
『もしも理樹が記憶喪失になったら・おまけ』
真人 ：「理樹。実は俺達、卒業したら一緒に筋肉行脚しに行こうって約束してたんだぜっ」
謙吾 ：「待て、俺と一緒に剣道の道場を継いでくれるという話はどうなったんだ、理樹」
鈴 ：「理樹はあたしとモンペチ開発する約束だ」
恭介 ：「そういや理樹。お前俺ん家に入るって言ってたよな？」
クド ：「り、リキは私と一緒に祖国に行ってくれる約束でっ…」
小毬 ：「ふえ？理樹くん約束いっぱいだねぇ。よぉっし、じゃあ私とも、一緒にお菓子専門学校行くって約束しちゃおう！」
葉留佳：「えぇー！じゃあ私は理樹くんと二人で、ありとあらゆるギネスの記録を塗り替えると約束しましたヨ？」
来ヶ谷：「はっはっは。ところで理樹君。卒業後はお姉さんとしっぽり同棲の話は覚えてるか？」
西園 ：「……直枝さんは、将来恭介さんと一緒に暮らすとお聞きしていますが…」
理樹 ：「あのさ……僕の記憶が無いうちに何をしようとしてるのか知らないけど、――記憶、戻ったからね？」
全員 ：「「「「なにぃぃぃーーーっ！？俺(私)の未来設計がーーーっ！！」」」」
理樹 ：「出来ればそこは僕の未来を考えてよっ！」
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『もしも…邦画タイトルシリーズ』
恭介：「よーし。じゃ、久しぶりに、もしも…タイトルシリーズで行ってみるか」
理樹：「何のタイトル？」
恭介：「そうだな。前に洋画をやってるからな。今回は邦画にしてみるか」
鈴 ：「邦画？あたしはあんまり知らないぞ」
理樹：「えっとじゃあ…邦画タイトル『洋画』」
恭介：「既に邦画の意味がないな。更に前の洋画タイトルシリーズに被せてきた所が、ギャグの基本として評価できる。――有りだ。」
謙吾：「ふむ。では…邦画タイトル『極上のツマ』」
恭介：「ツマのあまりの凄さに、本来主役のはずの刺身の方が逆に食われている、といった所か。本末転倒という意味では有りだ」
鈴 ：「『その男、きょーすけにつき』」
恭介：「名前だけなのになぜかしっくりきてしまう、寧ろ納得してしまう、という点で技有りだ」
真人：「『七人の筋肉』」
恭介：「人なのか。筋肉の捉え方が既に常人の発想を超えているな。勿論有りだ」
理樹：「『踊る大胸筋』」
恭介：「更に踊るのか。筋肉繋がりで持ってきた所が秀逸だな」
鈴 ：「『隣のとろろ』」
恭介：「いきなり流れをぶったぎる、その空気の読めなさがいっそ清々しいという意味では有りだ」
謙吾：「『思い出ボロボロ』」
恭介：「一体なにがあったんだお前の人生。強く生きろ諦めるな。題名のみで人の情を駆り立てる所が既にヤバい。有りだ」
真人：「…ところでよ、――そろそろ来そうな気がしねぇか？」
理樹：「あー…。そうだね」
鈴 ：「ん？何だ、何が来るんだ？」
謙吾：「例の奴だ」
鈴 ：「あーアレな。うん。知ってるぞ」
恭介：「確かに…そろそろ来そうではあるな…」
西園：「では期待に応えて――邦画タイトル『理樹馬鹿日誌』はどうでしょうか」
恭介・理樹・鈴・謙吾・真人：「「「キターーーっっ！！」」」
『口で敵う相手』
理樹：「っていうか『理樹馬鹿日誌』って何さっ」
西園：「それは勿論、直枝さん馬鹿である恭介さんが、直枝さんと毎晩合体する話――」
恭介：「取り敢えずそれはもういい。…相変わらずだな、西園…」
西園：「お褒めにあずかり光栄です…」
鈴 ：「誰も褒めてないぞ」
謙吾：「無駄だ鈴。西園は口で敵う相手じゃない」
理樹：「確かに…」
西園：「因みに、直枝さんが口で敵う相手というのは誰ですか？」
理樹：「え？僕？……ま、真人…かな？」
真人：「おっ何だ。呼んだか？」
鈴 ：「呼んでない」
真人：「何でお前が応えるんだよっ！」
西園：「では、口で敵わない相手は？」
理樹：「それは――恭介、だよ」
恭介：「はは。お前ももう少し口達者になれって」
西園：「直枝さん。宮沢さんはどうですか？」
理樹：「謙吾？うーん…」
謙吾：「…別に、俺は口が上手い方ではないしな」
理樹：「だよね。口下手って訳でもないけど」
西園：「――分かりました。つまり…恭介さんはテクニック派。井ノ原さんは体力派。宮沢さんはノーマル派…といった所ですか」
理樹：「？？何の話？」
恭介：「馬鹿っ聞くな！」
理樹：「は？」
西園：「聞きたいですか？ならば――(以下自粛)」
『存在理由』
西園：「――つまり恭介さんは基本的に上手くて、井ノ原さんは上手くはないですが、その分体力で。宮沢さんはコンスタントに両方…とまぁ、そういう事ですが、何か」
理樹：「いやいやいやっっ！」
西園：「赤面しての否定…図星、でしたか。三人も相手に…毎晩…(ぽ)」
理樹：「いやいや違うからっ！」
謙吾：「やめておけ、理樹。これ以上騒いでも西園の思う壺だ」
真人：「てかよ、何で西園がここにいるんだ？」
西園：「わたしですか？それは――恭介さんと直枝さんいる所にBLあり…BLある所にわたしあり、ですから」
理樹：「ないからっ！」
謙吾：「というか、お前の存在理由はそこなのか」
西園：「はい」
真人：「すげぇっ言い切ったぜこいつっ」
鈴 ：「よく分からんが、凄いな」
恭介：「よく分からないなら褒めるな鈴」
鈴 ：「うー…じ、実はよく分かってるぞ」
恭介：「こら、嘘つくな。いいか？物事はちゃんと理解してだな…」
鈴 ：「そーか分かった。みお。存在理由のBLとやらを教えてく――」
恭介・理樹：「「それは駄目っっっ！！！！」」
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『異名を持つ男』
田中：「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャン！元気にしていたかい良い子の皆！待っていたかいこの僕を！ある時はバイオ田中…またある時もバイオ田中…二つ名を持つ男バイオ田中！しかしてその実体は…………生物部の田中部長だぁぁぁーーーーー！」
理樹：「いやいや、実体滅茶苦茶普通だしね？」
謙吾：「第一誰も呼んでいないぞ？」
真人：「別に待ってもねぇし」
鈴 ：「お前帰れ」
田中：「のぉぉぉっ！？ひどいじゃないか君たち！せっかく出番が来たんだ、少しくらい話を合わせてくれたまえ！棗君だってそう思うだろう？」
恭介：「分かった分かった。凄いなお前。――で、誰だっけ？」
田中：「…………。――うわぁぁぁーーーーんっ！！」
理樹：「あっ…泣きながら去って行っちゃった…」
恭介：「…冗談だったんだが」
謙吾：「なんだ、お前ちゃんと覚えていたのか？」
恭介：「当たり前だ。一体誰があいつにバイオ田中なんていうハイセンスな異名をつけたと思ってるんだよ」
理樹：「…やっぱり恭介だったんだね…」
鈴 ：「最悪のセンスだな」
真人：「そっか？カッコよくね？」
理樹：「えっ！」
謙吾：「ふむ。言われてみれば……中々趣深いかもしれんな！」
理樹：「えええっ！？」
恭介：「だろ？わかってるじゃないか、お前ら！よーし、特別に俺がお前らにも異名をつけてやるぜ！
あ、もちろん理樹と鈴にもな？」
理樹：「いらないよっ」
鈴 ：「いらんわっっ！」
『異名をつける男』
恭介：「――よし、見えたぜ！真人、お前は今日から、”マッスル真人”だ！」
真人：「うっしゃぁぁっ！マッスルマッスル〜！」
理樹：「ある意味なんの違和感もないね」
鈴 ：「筋肉馬鹿がマッスル馬鹿になっただけだ」
謙吾：「それで恭介。俺の異名はどんなのだ？もう決まったのか？」
恭介：「まぁまぁ落ちつけよ。そうだな…謙吾。お前にはこの名を授けてやるぜ。その名も――kendo謙吾！」
謙吾：「ひゃっほーいっ！kendo！kendo！」
理樹：「いやいやいや、剣道ってそのままだし…！」
鈴 ：「もうあいつら何でもいーんだろ」
恭介：「そんなことないぞ？理樹と鈴のはちゃんと考えたからな」
理樹：「え、じゃあ真人と謙吾のは？」
恭介：「あんなもん勢いに決まってるだろ。さて、お前らの異名だが」
鈴 ：「そんなのいらんっ」
恭介：「そう言わずに聞くだけ聞けって。まずは鈴…お前は今日からこう呼ばれる…。”お兄ちゃん大好きブラコンシスター鈴”！」
鈴 ：「絶対いやじゃーっ！！」
恭介：「そして理樹！お前の名は……”ミラクルプリティープリンセス理樹”！」
理樹：「って何でさーーーっ！」
『異名を付けられる男』
真人：「よ、kendo謙吾！今日の晩飯はうどんか」
謙吾：「そういうマッスル真人は、カツか」
恭介：「あ、”お兄ちゃん大好きブラコンシスター鈴”、醤油取ってくれ」
鈴 ：「取るかボケぇぇぇっ！！」
理樹：「り、鈴、落ち着いてっ」
鈴 ：「お前落ち着きすぎだ！大体あたしたちばっかり名前つけて、きょーすけだけつけて無いのおかしいっ！」
恭介：「何だ俺か？いいぜ、好きに付けても」
理樹：「えっそんな事言っちゃっていいの、恭介」
鈴 ：「――わかった。好きに付ける」
恭介：「ま、完璧すぎるこの兄にどんな異名をつけるか、お手並み拝見といこうじゃ…」
鈴 ：「”ロリコンきょーすけ”」
恭介：「(ピシッ)」
鈴 ：「もしくは”変態きょーすけ”でもいい。なんなら”お前びょーきだ、近づくなきょーすけ”でもいいな」
真人：「どうせなら全部くっつけちまえばいいんじゃね？」
謙吾：「しかしそれだと少々長すぎないか？」
理樹：「じゃあ略してみる？例えば――”ロリ変態病恭介”、とか」
真人：「どうせならホモも付けようぜ」
謙吾：「では、”ロリ変態ホモ病恭介”でどうだ」
鈴 ：「きょーすけに相応しいイミョーだな」
恭介：「どこかだよっ俺はロリでも変態でも病気でもねぇよっ！」
真人：「お、こいつ今ホモ否定しなかったぜ？」
謙吾：「お前そっち系か……！？」
鈴 ：「彼女の一人も出来ないと思ったら、そーゆーことだったのか」
恭介：「違うだろ単に長すぎて否定し忘れただけだっつってもどうせお前ら聞く気ないだろ。いーよ分かったよホモだろうか何だろうが好きに呼べよっ！」
理樹：「ちょっ…ほら皆、恭介拗ねちゃったじゃないか！違うよ、恭介はホモなんかじゃないって！ね、恭介」
恭介：「理樹、お前……。ああ、もちろんだ。やっぱ理樹だけだぜ、俺の事をわかってくれるのはな…」
理樹：「うん、そうだよ恭介はホモなんかじゃないよ、そうだよね？大丈夫だよね僕たち友達だよね？信じていいんだよね！？」
恭介：「って何でそんな必死なんだよっっ！」
///
『お年頃？』
佳奈多：「ちょっといいかしら」
理樹 ：「あれ、二木さん。葉留佳さんならまだ来てないよ？」
恭介 ：「さっきの休み時間ならいたんだがな」
真人 ：「待ってりゃ来んじゃね？」
謙吾 ：「またあいつは何かやったのか」
鈴 ：「はるかは面白いけど大変だ」
佳奈多：「――。不愉快ね」
理樹 ：「え？」
佳奈多：「私は貴方達に声をかけただけよ。それでどうして私が葉留佳を探しているだなんて考えるのかしら？そうやって何でも決めつけて分かったつもりになっているのね。私は貴方達のそういう所が嫌いなのよ。誤解の無いよう言っておくけれど、私はあの子の事なんてこれっぽちも――」
鈴 ：「あ、はるかだ」
佳奈多：「ちょっと葉留佳！貴方何処に行っていたのよっ探したでしょう！今日まで提出のプリント、出して無いのは貴方だけよ？プリントは貰ってきてあげたから、今すぐ書いて出しなさい！」
葉留佳：「え？え？え？お姉ちゃん何でここに！？」
佳奈多：「ほら、さっさと行くわよ！ホントに世話の焼ける子なんだから…！」
葉留佳：「ちょっちょっ…待っ…うはぁぁぅっ！？」
鈴 ：「…はるか、すごい勢いで連れて行かれたぞ…？」
真人 ：「何だよアイツ。結局三枝探してたんじゃねぇか」
謙吾 ：「いっそ清々しい程見事な、手の平の返しっぷりだったな」
恭介 ：「ま、意地を張りたい年頃なんだろ」
理樹 ：「アレって、年頃の問題かなぁ…」
『多分お年頃？』
葉留佳：「はぁぁううぅ〜。お姉ちゃんにこってり絞られちゃったよぅ〜。理樹くん慰めてー」
理樹 ：「まぁまぁ。二木さんだって葉留佳さんを想っての事だよ、きっと」
葉留佳：「それは分かってるけどさー。でもやっぱ、頭ごなしに怒られたりすると、アイツー！って思っちゃう訳ですヨ」
恭介 ：「それで喧嘩でもしちまって、気不味いのか？」
葉留佳：「うっ…まぁ…そんなトコ、デスネ…」
真人 ：「別に、謝っちまえばいいんじゃねーのか？」
葉留佳：「えーっ何で私が！？」
謙吾 ：「しかし、先ほどの遣り取りから考えても、悪いのは三枝の方だろう？」
葉留佳：「それはそーだけどさぁ…！」
鈴 ：「………。はるか、これ、やる」
葉留佳：「へ？――チョコレート？」
恭介 ：「そういや、苛々してる時は、甘いものを食えば優しい気持になれるって言うからな」
葉留佳：「あ……。――うん…うんっ…。ありがとう、鈴ちゃん！」
鈴 ：「(ちりんと無言で頷く)」
葉留佳：「えへへっ！じゃぁ…折角鈴ちゃんがくれたチョコだもんね！お姉ちゃんと二人で食べてくる！」
理樹 ：「葉留佳さん、嬉しそうだったね」
真人 ：「へっ…やるじゃねぇか、鈴」
謙吾 ：「うむ。今のは見事だった」
恭介 ：「成長したな、鈴」
鈴 ：「こまりちゃんが、仲良しきょうだいさんっていいねって…そう言ってたんだ。だから」
恭介 ：「そうか…。――よーし鈴！俺達も仲良し兄妹さんになるか！」
鈴 ：「寄るなド変態」
恭介 ：「ぐはぁぁっ！」
理樹 ：「ああ…珍しくいい感じで纏まりかけてたのに…」
謙吾 ：「台無しだな…」
真人 ：「鈴も恭介も、そーゆー年頃なんじゃねぇか？」
『やっぱりお年頃？』
恭介 ：「クソっ…何で俺とは仲良し兄妹さんが駄目なんだよっ」
鈴 ：「きしょい、寄るな！」
恭介 ：「…兄だぞ？」
鈴 ：「だからどーした」
恭介 ：「くっ…こうなったら……理樹！」
理樹 ：「え？なに？」
恭介 ：「結婚しないか？」
理樹 ：「――ええぇぇぇぇっ！？ななな何言ってるんだよっ恭介！」
恭介 ：「いや、真面目な話なんだが、嫌か？」
理樹 ：「い、嫌じゃないけどっ…っていやいやいやっそんな突然っ…大体僕たち男同士だしっ…」
恭介 ：「――ちょっと待て、お前なんか勘違い…」
真人 ：「鈴と仲良し兄弟さんが出来ないなら、理樹と仲良し夫婦さんやろうって事かよ…」
謙吾 ：「貴様、抜け駆けにも程があるぞ」
鈴 ：「理樹に言い寄る兄なんかいらん」
恭介 ：「ま、待て。違うそうじゃない。理樹が弟なら仲良し兄弟さんが出来ると思ってだな、つまり俺が理樹に言いたかったのは鈴と…」
真人 ：「言い訳なんざ聞きたくねぇぜっ！」
謙吾 ：「リーダーならリーダーらしく、潔く覚悟を決めろ」
鈴 ：「――死ね、ド変態」
恭介 ：「またこーゆーオチかよっ！！」
あとがき
お疲れ様ですっ。以上、小ネタ特集４でした！